「BtoBサイトはBtoCサイトと何が違うのか」
「自社はBtoBサイト改善に取り組むべきなのか」
「サイト改善に取り組むとしたら、どんな点に気をつけるべきか」
この記事では、上記のような疑問を抱える方に、BtoBサイトとは何かを解説した上で、BtoBサイトの重要性や改善の成功パターンなどを解説していきます。これからBtoBサイトの制作を検討している方は、是非、ご覧ください。
目次
BtoBサイトとは
BtoBサイトとは、企業間取引(BtoB)を行う企業が運営するWebサイトのことです。自社の製品・サービスを紹介して、問い合わせや資料請求などから、顧客獲得に繋げることを目的としています。
そのため、製品情報や導入事例、価格や利用方法など、詳細な情報をサイトに充実させることが重要です。
BtoBサイトとBtoCサイトの違い
BtoBサイトとBtoCサイトでは、ターゲットが異なります。BtoBサイトは企業、BtoCサイトは一般消費者です。
企業が購入に至るまでには、商談や見積もり作成など複数のステップを踏む必要があります。対して一般消費者は、BtoCサイトでそのまま購入まで完結するのが一般的です。
そのため、BtoBサイトでは検討材料となる具体的な情報を盛り込んだ情報重視のデザインが効果的ですが、BtoCサイトでは視覚的に訴求するデザインが好まれる傾向にあります。(もちろんケースバイケースです)
このように、ターゲットが異なることで、サイト設計やデザインにも違いが生まれます。
BtoBサイトのタイプ
BtoBサイトには、企業の目的やターゲットに応じて様々な種類が存在します。ここでは、代表的なBtoBサイトのタイプをご紹介します。
1. コーポレートサイト
コーポレートサイトは、企業が自社の情報を提供するために運営するWebサイト全般を指す総称です。一般的に、パートナー企業や見込み顧客、求職者、株主など、複数のステークホルダーを対象としており、会社概要や事業内容、製品やサービス情報、企業理念、採用情報などが掲載され、企業の信頼性やブランドイメージを高める役割を担います。
2. サービスサイト
サービスサイトは、見込み顧客(リード)の獲得に主眼を置き、製品やサービス情報を紹介するWebサイトです。多くの場合、事例紹介や問い合わせフォーム、資料ダウンロード機能が備わっており、BtoBサイトの中でも特に重要な役割を担うことが多いです。
3. 採用サイト
採用サイトは、求職者に向けて採用情報を提供する専用のWebサイトです。企業文化や働きがいを伝えるコンテンツが充実しており、求職者が企業の魅力を感じやすいように工夫されています。コーポレートサイト内の採用ページとして設置されることもありますが、採用専用の独立したサイトとして運営されるケースも多く見られます。
4. IRサイト
IR(Investor Relations)サイトは、株主や投資家向けに決算情報、財務データ、プレスリリースなど、投資判断に必要な情報を掲載するサイトです。信頼性と透明性が重視されるため、情報の更新頻度や正確性が求められます。特に上場企業にとっては、投資家からの信頼を得る重要なチャネルとなります。
5. サポートサイト
サポートサイトは、既存の顧客に向けて製品サポートや技術情報を提供するサイトです。FAQ、マニュアルのダウンロード、トラブルシューティングなどが掲載されており、顧客の自己解決を促進する役割を担います。
これらはいずれもBtoBサイトですが、特ににサービスサイトを指すことが多いです。
BtoBサイト改善に力を入れるべき理由
デジタル化が進む現代では、BtoBサイトの改善によるメリットが非常に大きくなっています。ここでは、BtoB企業がサイト改善に力を入れるべき理由をデータもあわせて解説します。
ウェブサイトを活用したリサーチの重要性
Googleの調査*によると、「B2Bリサーチャーの71%は一般的な検索からリサーチを始める」との結果が出ています。
上記の他、トライベック・ブランド戦略研究所の調査*によると、企業が業務で利用する製品・サービスの情報源として最も参考にしているのは「企業のWebサイト」であり、情報の信頼性が重要視されています。
※出典:BtoBサイト調査 2023|トライベック・ブランド戦略研究所
この様に、多くのBtoB顧客が製品やサービスを比較検討する際、企業のウェブサイトを活用しています。詳細な製品情報や事例を提供することは、信頼性を高め、購買意欲を引き出すために重要です。
セルフサービス志向による迅速な情報提供の必要性
2020年のMcKinseyの調査*によると、「新しいサプライヤーの特定と調査」において、B2Bバイヤーが使用するチャネルの割合は、従来の対面でのやり取りが33%、リモートでのやり取りが33%、デジタルセルフサービスが34%となっています。
このように、セルフサービスのニーズが高まる中、BtoBサイトでFAQや技術資料を整備し、顧客が自己解決できる環境を整えることは、信頼性の向上にもつながります。
※出典:
Think with Google – B2B Consumer Insights
McKinsey & Company – B2B Consumer Trends
BtoBサイト改善に取り組まないとどうなるか
BtoBサイト改善に取り組まないことは、リード獲得の機会損失につながりかねません。多くの企業が製品やサービスの検討をオンラインで行っている中、サイトの情報が不足していたり、使いにくい設計であったりすると、リードが他社に流れる可能性が高まるためです。
一方、BtoBサイト改善に正しく取り組めば、BtoBサイトがマーケティングや営業を助け、リードの獲得や育成を効率的に行えるようになります。また、自社の強みや独自性を効果的に訴求することで、信頼性が高まり、ブランド価値の向上にもつながります。
BtoBサイト改善で早期に成果を出すための具体的な方法を知りたい方は、こちらの記事も是非、ご覧ください。
BtoBサイトの成功事例
BtoBサイトに注力して成功している事例は多くあります。たとえば、Chatworkのサービスサイトは、コンバージョン率を向上させる工夫が施された好例です。
トップページには、「無料登録して使う」と「説明資料ダウンロード」という2つの主要なCTAボタンが目立つように配置されており、ユーザーの関心度に応じたアクションが取りやすい設計になっています。
また、トップページ上で基本機能を動画でわかりやすく解説するなど、魅力を伝える工夫がされています。さらに、職種別・業界別で活用方法が紹介されており、実際に使用する際のベネフィットを具体的にイメージすることが可能です。
出典:Chatwork
BtoBサイトを上手く活用している事例を知りたい方は、こちらの記事もご参照ください。
BtoBサイト改善の成功パターン
BtoBサイト改善を成功させるためには、以下の5つを意識することが重要です。
顧客の解像度を上げる
BtoBサイトを改善する上で、まずは顧客の解像度を上げることが重要です。自社で認識している顧客が曖昧だと、BtoBサイトのコンテンツが実際の顧客のニーズとズレてしまう恐れがあります。
顧客の解像度を上げるためには、カスタマージャーニーマップを作成し、顧客がどのような経緯で情報収集を行い、意思決定をしているのかを可視化することが有効です。
また、実際の顧客にヒアリングを行い、ニーズや課題を照らし合わせることで、リアルな顧客像を把握できます。
ミニマムスタートで実験を繰り返す
BtoBサイト改善は、全体を一度に改修するのではなく、ミニマムスタートで少しずつ始めることが鉄則です。全体を改修すると、コストや時間がかかるだけでなく、改善効果を検証しにくくなるためです。
たとえば、CTAの文言や位置を修正する、よくある質問を追加するなど、部分的な改善から進めていきましょう。
早期に成果を出す
早期に成果が出れば、改善の方向性が正しいことが証明され、さらなる改善を進めることができます。また、社内からの支持が得られ、予算やリソースも確保しやすくなるでしょう。その結果、サイト改善のプロジェクトをスムーズに進めることができます。
さらに、早い段階での成果は、プロジェクトチーム全体の士気を高めることにもつながります。このように、早期成果の実現は、BtoBサイト改善の基盤を強化し、より大きな成果に向けた流れを生み出す重要な要素となります。
外部の知見を活用する
BtoBサイト改善を成功させるためには、外部の知見を活用することが有効です。たとえば、BtoBマーケティングの知見をもつWeb制作会社に依頼すれば、自社の上位戦略をきちんと理解した上で、戦略とズレのないサイト設計を提案してくれます。
また、Web制作会社に依頼する際には、コンテンツ制作力やデザイン力、SEO対策などの知見も欠かせない条件です。これらの条件を満たすWeb制作会社を選べば、ターゲット企業に刺さるBtoBサイトへと改善でき、リード獲得にもつながります。
社内連携を強化する
社内連携を強化することも重要です。たとえば、ターゲット企業について理解するためには、営業やインサイドセールス、カスタマーサポートなど、顧客と直接関わる部門からの情報共有が不可欠です。
このようなシーンで社内連携を強化できれば、効果的なBtoBサイトを制作できるでしょう。
BtoBサイトリニューアルはなぜ失敗するのか?成功確率を高める方法も解説
BtoBサイトリニューアルを成功させる方法は、以下の記事でも詳しく紹介しています。
BtoBサイト制作の依頼先を選ぶポイント
BtoBサイト制作の依頼先を選ぶ際は、BtoBマーケティングの知見があるWeb制作会社を選ぶことがポイントです。
BtoBサイトは戦略の整合性が重要です。上位戦略に基づき、サイト全体から細部までを適切に設計する必要があります。BtoBマーケティングの知見があれば、もし上位戦略が具体的に描けていなくても、その点をサポートしてくれるでしょう。
また、ユーザーの態度変容につながるデザイン力やコンテンツ制作力も確認すべき要素です。
BtoBサイト制作に強い制作会社15選|選定前に押さえておくべき点も解説
こちらの記事では、BtoBサイト制作のおすすめのWeb制作会社をご紹介しています。
まとめ
この記事では、BtoBサイトの概要や重要性、改善の成功パターンなどを紹介しました。BtoBサイトは企業にとって欠かせないツールです。BtoBサイト改善に注力することで、リード獲得やブランディングにもつながります。BtoBサイトを制作・改善する際は、Webマーケティングの知見がある制作会社に依頼し、正しい方向性で進めていきましょう。
BtoBサイト制作なら、Qopoにご相談ください
私たちは、BtoBマーケティングの戦略支援・Webサイト制作に強みを持つ会社です。BtoB領域の豊富な知見を活かし、「制作のための制作」ではなく、「成果創出」に徹底してこだわるスタイルが特徴です。BtoBサイトの制作や改善、リニューアルをご検討の方は、是非、ご相談ください。