自社のBtoBサイトでアクセスを増やし、効率的にリードを獲得するためには、成功事例を参考にして効果的な戦略を学ぶ事が重要です。
本記事では、BtoBサイトの7つの戦略を解説し、それらを実際に取り入れて成果を上げているBtoBサイト事例をご紹介します。また、自社のサイト改善のヒントとして、BtoBサイトの成功事例に共通するポイントについても解説していきます。
BtoBサイトの成果を向上させたい経営者やWeb担当者の方は、是非ご覧ください。
目次
BtoBサイトの役割
BtoBサイトとは、企業間取引(Business to Business)を行う企業が運営するWebサイトを指します。BtoBサイトの役割は、企業によって様々であり、製品やサービス紹介以外に、例えば、以下のようなものが挙げられます。
- リード獲得と販売機会の創出
- 顧客との関係構築
- ブランディングと信頼性の確立
- 顧客体験の向上
- コンバージョンの最適化
- SEOおよびコンテンツマーケティングによる集客力の向上
- デジタル広告のランディングページ
BtoBサイトの7つの戦略
ここでは、BtoBサイトでよく見られる7つの戦略と、それに紐づく具体的な施策例をご紹介します。
1. リード獲得戦略
<目的>
・潜在顧客のリストを獲得し、販売機会を創出する
<主な施策>
・ホワイトペーパーの提供によるリード獲得
・ランディングページでのコンバージョン率向上
・メールマーケティングによるフォローアップ
2. ユーザーエンゲージメント戦略
<目的>
・潜在顧客との関係を深め、購買意思決定を促進する
<主な施策>
・MA(マーケティングオートメーション)による個別最適化
・ウェビナーやオンラインイベント情報の掲載
・継続的なニュースレターの配信
・コミュニティ形成
3. 顧客体験の最適化戦略
<目的>
・潜在顧客がサイト上で満足のいく体験を得られるようにする
<主な施策>
・サイトナビゲーションやUI/UXの改善
・チャットボットやFAQセクションの設置
4. コンバージョン最適化戦略
<目的>
・サイト訪問者がリードや顧客に変わる確率を最大化する
<主な施策>
・ヒートマップやユーザー行動データの分析
・A/Bテストによる要素の最適化
・フォームの簡素化
・CTA(Call to Action)ボタンの最適化
5. ブランディング戦略
<目的>
・自社の専門性やらしさをアピールし、信頼性や独自性を印象付ける
<主な施策>
・ケーススタディや業界レポートなどの情報発信
・顧客の声、パートナーシップの掲載
・独自の技術や特許などの掲載
・事業や取り組みの社会的意義の訴求
6. SEO・コンテンツマーケティング戦略
<目的>
・検索経由でのサイトアクセス数を増やす
<主な施策>
・ターゲットキーワードの特定と最適化
・SEOに強いブログやコンテンツの作成
・サイトスピード向上
・モバイル最適化
・リンクビルディング
7. デジタル広告戦略
<目的>
・ターゲットユーザーに効率的にリーチし、トラフィックやコンバージョンを増加させる
<主な施策>
・Google広告などによるターゲティング
・リターゲティング広告の活用
・広告のA/Bテストによる最適化
BtoBサイトの成功事例
それでは、先にご紹介した7つの戦略ごとに、BtoBサイトの成功事例を見ていきましょう。
リード獲得に強いBtoBサイト事例
まずは、リード獲得に強いBtoBサイトとして、LINEヤフー株式会社の事例をご紹介します。
LINEヤフー for Business
LINEヤフー株式会社は、LINEとYahoo!のプラットフォームを通じて、コミュニケーションツールや広告媒体、販促ツールなどのサービスを展開しています。
LINEヤフー株式会社の法人向けサービスサイト「LINEヤフー for Business」がリード獲得に強い要因は、以下のようなポイントにあります。
<豊富なサービス情報を分かりやすく掲載>
「LINEヤフー for Business」では、企業のマーケティング活動を支援する多彩なサービスが目的別にわかりやすく整理されています。ユーザーが自社の課題に合わせて必要な情報を容易に見つけられるよう設計されており、こうした工夫がリード獲得に寄与しています。
<導入事例を活用した信頼性の向上>
LINEヤフーは、さまざまな業種や規模の企業による実際の導入事例を豊富に掲載しています。また、検索機能があるため、訪問者は自社に近い事例を参考にでき、導入後の具体的な効果や実績をイメージしやすくなります。こうした事例の充実が、サービスの信頼性を高め、リード獲得へとつながっています。
<問い合わせ・資料請求などのCTAを最適化>
各ページに配置された問い合わせや資料請求ボタンなどのCTA(Call to Action)が、訪問者にとってわかりやすく設置されています。CTAが戦略的に配置されることで、見込み客はスムーズに問い合わせや資料請求などのアクションを起こしやすくなっており、これがリード獲得を後押ししています。
ユーザーエンゲージメント獲得に強いBtoBサイト事例
ユーザーエンゲージメント獲得に強いBtoBサイトとして、Sansan株式会社の事例をご紹介します。
Sansan
BtoBビジネスにおいて、ユーザーエンゲージメントを高めることは、新規顧客獲得(リード獲得)やサービス利用継続率向上(LTV向上)に直結します。
名刺管理サービスを提供するSansanは、公式サイトやコミュニティ、セミナーを活用し、これらの成果を実現しています。
特に、以下の取り組みは、新規リード獲得とLTV向上の両方に寄与する点がポイントです。
<コミュニティ「Sansan User Forum」>
Sansanの「Sansan User Forum」は、既存ユーザーが利用事例やノウハウを共有するオンラインコミュニティで、新規リード獲得と既存ユーザーのエンゲージメント向上の両面で効果を発揮しています。
・新規リード獲得の視点
Sansan User Forumの活発な活動は、既存ユーザーがSNSや口コミでサービスの魅力を発信する場として機能し、潜在顧客の興味を引きます。また、「Sansan Innovation Summit」といった公開イベントも開催し、見込み客がコミュニティの活気や実際の利用事例を直接体験できる機会を提供しています。こうした取り組みがSansanの信頼性や実績を伝え、新規リード獲得の重要な接点となっています。
・既存ユーザーのLTV向上の視点
一方で、Sansan User Forumは既存ユーザーにとっても貴重な場です。ユーザー同士が成功事例や課題解決法を共有することで、サービスの活用度が高まり、継続利用への意欲が強化されます。結果として、既存ユーザーの満足度とLTVが向上し、サービスの長期的な利用が促進されています。
<セミナー>
Sansanは、新規見込み客と既存ユーザーを対象にした定期セミナーも開催しています。このセミナーは、新規リード獲得と既存ユーザーの学習支援の両方に役立つ場として機能しています。
・新規リード獲得の視点
見込み客が参加可能なセミナーでは、サービスの導入メリットや具体的な利用シーンが紹介され、潜在顧客がSansanの価値を具体的にイメージしやすくなります。これにより、導入意欲を高める機会が創出され、新規リードにつながります。
・既存ユーザーのLTV向上の視点
既存ユーザーにとっても、セミナーは最新の活用方法や実践的なノウハウを学ぶ場として価値があります。これにより、ユーザーはサービスのさらなる価値を発見し、満足度が向上。結果としてLTVの向上に貢献しています。
このように、Sansanはコミュニティとセミナーを通じて、新規リード獲得と既存ユーザーのLTV向上の両面を強化しています。他のBtoB企業にとっても、エンゲージメントを通じた成長戦略の好例となるでしょう。
顧客体験の最適化に力を入れているBtoBサイト事例
BtoBサイトにおいて、顧客体験(CX)の最適化は非常に重要です。特に、サイト訪問者が求めている情報に迅速かつ簡単にアクセスできるかが、最終的な成約率やリード獲得に大きく影響します。
ここでは、顧客体験の向上に注力しているBtoBサイトの成功事例を2つご紹介します。
Hubspot
Hubspotは、マーケティングオートメーション(MA)ツールを提供する企業です。HubspotのWebサイトは顧客体験を重視したサイト設計が特徴的で、潜在顧客が目的に応じた情報を見つけやすく、効率的に知りたい情報に辿り着けるよう工夫されています。
例えば、サイトナビゲーションが「ソリューション」「ソフトウェア」「参考資料」などの項目に分かれており、それらにマウスを合わせるとメガメニュー(Mega Menu)と呼ばれる広いメニューが表示されます。
メガメニューは、一般的に、大規模なサイトや情報が多岐にわたるサイトで採用されるナビゲーションの形式です。詳細なサブカテゴリまで一目で確認できるため、サイト訪問者は自分の課題に応じた情報へ迅速にアクセスできます。
さらに、HubspotのWebサイトにはチャットボットが設置されており、リアルタイムで回答を得られるようになっています。
メガメニューを活用していたとしても、情報量が多いサイトでは、ユーザーが欲しい情報を探すのに手間がかかってしまう可能性があります。そうしたケースでは、チャットボットを活用することで、ユーザーの情報収集の手間を減らす事ができます。
キーエンス
キーエンスは、センサやハンディターミナルなどの産業機器を開発・販売するリーディングカンパニーです。BtoBサイト全体が製品カタログのように構成されており、ユーザーが効率的に情報を探せるように設計されています。
特に、トップページの検索窓は使い勝手がよく、ユーザーは目的の製品や関連情報を素早く見つける事が可能です。製品カテゴリも整理されており、膨大な商品ラインナップのなかからニーズに合った商品を簡単に探せます。
また、キーエンスのサイトには「改善事例」や「お役立ち情報」などのコンテンツも充実しており、具体的な製品が決まっていなくても、自社に役立つ情報やアイディアを得られる仕組みが整っています。こうした情報提供によって、潜在顧客のニーズを捉え、顧客満足度の向上につなげています。
キーエンスのサイトは、ユーザーが「知りたい情報」や「必要な製品」を見つけやすいサイトとなっており、顧客体験の最適化において優れた事例といえます。
コンバージョン最適化に力を入れているBtoBサイト事例
企業のマーケティング活動において、サイト訪問者をリードに変換する「コンバージョン最適化」は非常に重要な要素です。特にBtoBサイトでは、専門性が高く情報が複雑になりがちです。そのため、情報をわかりやすく伝えつつ、訪問者のニーズに応じてスムーズにアクションを促す工夫が求められます。
今回は、ユーザーの動線設計やCTA配置など、効果的なコンバージョン最適化が実施されているBtoBサイトの事例を2つご紹介します。これらのサイトは、訪問者が自然とコンバージョンへと誘導される設計が際立っているのでご参考ください。
kaonavi
kaonaviは、人事管理システムを提供する企業で、サイト上でのコンバージョン最適化に力を入れています。
特徴的な点は、訪問者が状況に応じたアクションを取れるよう、オンライン相談や見積り、無料トライアルなど、CTAボタンを複数に分けていることです。これには、例えば以下のようなメリットがあります。
1. ユーザーの購入意欲や目的に合わせた行動を促しやすくなる
サイト訪問者には、購買意欲が高い人、情報収集が目的の人、最初のステップだけ試したい人など、様々な段階のユーザーがいます。CTAを複数設けることで、各段階にいるユーザーが自分に合ったアクションを選びやすくなり、コンバージョンの可能性が高まります。
2. CTAボタンごとに異なるコンバージョン目標を設定できる
複数のCTAを用意することで、様々なコンバージョン目標を設定できます。これにより、サイト全体のコンバージョン率だけでなく、特定の目標ごとの効果を測定し、改善がしやすくなります。
3. 訪問者に選択肢を提供し、アクションのハードルを下げる
CTAが1つしかない場合、そのアクションに興味がない訪問者はすぐにサイトを離れてしまう可能性があります。複数のCTAを設けることで、訪問者が自身にとって最も負担の少ない選択肢を選びやすくなり、サイト滞在時間の増加や離脱率の低下が期待できます。
4. A/Bテストがしやすく、最適なアプローチを見つけやすい
複数のCTAを設けることで、異なるCTAボタンやメッセージの効果を比較するA/Bテストが行いやすくなります。これにより、どのアプローチが最も効果的なのかをデータに基づいて検証しやすくなり、結果として全体のコンバージョン率向上に貢献できます。
5. 再訪問を促すきっかけをつくれる
訪問者が最初の訪問で直接コンバージョンしない場合でも、軽いアクションが取れるCTAを用意しておけば、再訪問のきっかけをつくる事ができます。例えば、メルマガ登録や資料ダウンロードなどの軽いアクションを取ってもらうことで、長期的なリードナーチャリングにもつながります。
Chatwork
Chatworkはビジネス向けのチャットツールを提供しており、サイト全体でコンバージョン率を高める工夫が施されています。
トップページには、「無料登録して使う」と「説明資料ダウンロード」という2つの主要なCTAボタンが目立つように配置されており、ユーザーの関心度に応じたアクションが取りやすい設計です。
また、Chatworkは訪問者の信頼獲得のため、導入実績を訴求しています。社会的証明は、訪問者がサービスに対する安心感を持ち、CVR向上に寄与する要素といえます。
また、コンバージョン率を上げるためには、読み手が情報を理解しやすくする事も重要です。Chatworkでは、トップページに「キホン機能」というパートを設け、自動再生される動画で代表的な機能を解説しています。これによって、ユーザーが文章を読み込まなくても理解しやすくなっています。
ブランディングに効果的なBtoBサイト事例
長期的な取引や関係構築が鍵となるBtoBビジネスにおいて、ブランディングは企業の信頼獲得に欠かせない要素です。そして、BtoBサイトを通じたブランディングは、顧客やパートナーの共感と信頼を得るための強力な手段となります。
ここでは、ブランディングにおいてBtoBサイトを効果的に活用している事例を2つご紹介します。
パナソニック コネクト
パナソニック コネクト株式会社は、2022年にパナソニックグループの一員として誕生したBtoBソリューション企業です。パナソニックのグループ企業ではあるものの、新会社であるため、「パナソニック コネクト」の知名度が低いという問題を抱えていました。
そのような中、グループの信頼を継承しつつ、社員全員が腹落ちする「現場」という言葉を用いて「現場から 社会を動かし 未来へつなぐ」というパーパスを策定。社員全員が理解・共感できるようなインターナルブランディングを展開するとともに、自社サイトでも一気通貫した情報発信に取り組んでいます。
パナソニック コネクトのサイトでは、トップページのファーストビューにパーパスを掲載しています。また、「パナソニック コネクトについて」というリンクを設置し、以下のコンテンツを展開しています。
- Our Purpose
- CEO Message
- Our Story
- Our 5 Core Values
- コネクトの事業紹介
これらのコンテンツを通じて、「どのような想いで」、「どのような価値を」、「どのように提供するのか」を分かりやすく表現しています。
このような取り組みにより、同社はNIKKEI BtoBマーケティングアワード2022でブランディング賞を受賞しています。
※参考:NIKKEI BtoBマーケティングアワード2022 受賞企業| 日本経済新聞
Salesforce
BtoBサイトのブランディング活用事例として、Salesforceのサービスページをご紹介します。
Salesforceは、CRM(顧客関係管理)ソリューションのリーディングカンパニーであり、営業やマーケティング、カスタマーサポートの効率化を支援しています。
Salesfoeceのサービスページでは、製品情報に加えて、以下の情報が掲載されています。
- 業界別ソリューション
- 導入事例
- イベント情報
- スキル学習
- これまでのストーリー
- 社会的な取り組み
中でも、スキル学習に関しては、「Trailhead」という学習プラットフォームで、ユーザーのスキル学習を支援しています。こうしたスキル学習支援を通じて、自社の業界知識や専門性の高さを示す事ができ、ブランドへの信頼醸成にも繋げる事ができます。
SEO・コンテンツマーケティングに強いBtoBサイト事例
BtoBサイトにおいて、SEOやコンテンツマーケティングは、見込み顧客との接点を増やす意味で重要な施策です。特に、検索エンジンからの自然流入は、長期的なリード獲得の基盤を築く事につながります。また、見込み顧客が接するコンテンツの質が高ければ、企業に対する信頼獲得にもつながります。
ここでは、SEOとコンテンツマーケティングを駆使して、集客やリード獲得につなげているBtoBサイトの事例をご紹介します。
Money Forward クラウド
Money Forward クラウドは、株式会社マネーフォワードが運営するクラウドサービスです。企業や個人事業主のバックオフィスを効率化する「クラウド確定申告」「クラウド請求書」「クラウド経費」などのサービスを展開しています。
Money Forward クラウドのサイトは、検索流入数の多いキーワードで検索上位に表示されるなど、SEOやコンテンツマーケティングに力を入れています。
例えば、SEO対策として、バックオフィス業務に関する検索ボリュームの高いキーワードにマッチしたサイト設計が施されています。また、潜在顧客が求める情報に素早くアクセスできるよう、関連性の高いページへの内部リンクも整理されています。さらに、近年、ますます重要視されるモバイル最適化も行い、モバイルユーザーがストレスなく閲覧できるデザインになっています。
「お役立ち情報」セクションでは、バックオフィス業務の基礎知識をカテゴリ別にまとめ、ユーザーが欲しい情報を見つけやすく工夫しています。また、各記事はSEOを意識したライティングがなされており、検索上位に表示されるよう最適化されています。
デジタル広告戦略が上手いBtoBサイト事例
デジタル広告戦略が上手いBtoBサイトの事例を見ていきましょう。
Adobe
Adobeは画像や動画編集をはじめ、クリエイティブ業務の幅広いソリューションを提供する企業です。
Adobeでは、デジタル広告を積極的に活用しており、ターゲットごとに最適化された広告クリエイティブを展開しています。これにより、広告がユーザーに響きやすく、クリック率やコンバージョン率の向上を図っています。
さらに、Adobeはリターゲティング広告にも注力し、製品ページやブログ記事を訪問したユーザーに対して再アプローチを行っています。訪問者が一度Adobeのページを訪れた後、他サイトなどで再度Adobeの広告が表示され、無料体験版の登録やホワイトペーパーのダウンロードを促進しています。これにより、見込み顧客の再来訪を促しています。
BtoBサイトの成功事例に共通するポイント
ここまで、BtoBサイトの「7つの戦略」に基づいて、成功事例をご紹介しましたが、これらの戦略には、いくつかの共通するポイントがあります。ここでは、成功事例から得られるBtoBサイトの制作・運用の要点を解説します。
1. ターゲットの明確化とコンテンツのパーソナライズ
BtoBサイトの成功には、ターゲットを明確にし、訪問者に合わせたコンテンツ提供が欠かせません。BtoBサイトには多くのユーザーが訪れますが、特に重視すべきは見込み顧客の意思決定者や担当者です。成功事例に共通して見られるのは、これらのターゲット層に特化したテーマや業務課題を扱ったコンテンツを提供していることです。
さらに、顧客データを活用してセグメントごとに情報をパーソナライズすることで、ユーザーが必要な情報に迅速にたどり着きやすくなり、コンバージョンの可能性が高まります。
2. 独自の強みと信頼性のアピール
BtoBサイトでは、自社の強みを明確にアピールし、信頼性を高める事が重要です。例えば、独自技術や顧客事例、受賞歴、サポート体制などを具体的に示すことで、訪問者に「選ばれる理由」を理解してもらいやすくなります。BtoBサイトにおいては、競合との差別化が顧客の意思決定に大きく影響するため、強みを効果的に打ち出す事を心がけましょう。
3. 明確な導線設計
訪問者が興味を持った後、問い合わせや資料請求などのアクションに進みやすい導線を整える事も、成功事例に共通するポイントです。製品紹介ページや事例紹介ページにおいて、目立つCTAボタンや問い合わせフォームを適切な位置に配置することで、ユーザーが次に取るべき行動を理解しやすくなり、コンバージョンにつながりやすくなります。
また、ヒートマップやデータ分析に基づき、訪問者が操作しやすい導線に改善する事も重要です。そうした取り組みが離脱率を低減させ、コンバージョン率の向上に貢献します。
4. 論理的なデザイン
BtoBサイトでは、論理的なデザインが重要であり、成功事例に共通するポイントです。単に見た目の美しさだけでなく、ユーザーが必要な情報に直感的にアクセスできるナビゲーション設計や、分かりやすいレイアウトが重要です。
また、モバイル対応の最適化は近年、重要性が増しています。モバイルでも快適に閲覧できる構成にする事は、SEO評価やユーザー満足度の向上にもつながります。モバイルのビジュアルデザイン最適化やGoogleのコアウェブバイタル(ページ表示速度やインタラクティブ性など)の改善は特に注意が必要です。
5. 継続的な運用体制とコンテンツ戦略
成功するBtoBサイトは、サイト公開後も継続的な運用と改善を行う体制が整っています。
検索エンジンからの評価を高めるために、定期的にコンテンツを更新し、リード獲得を安定させる取り組みが必要になります。例えば、「ブログ」や「お役立ち情報」「ホワイトペーパー」「ウェビナー」などを活用し、見込み顧客の信頼獲得に寄与するコンテンツを提供する事が効果的です。
また、BtoBサイトの成功事例に共通する点として、上記のコンテンツがユーザーの購買ステージに合わせて作成されており、リードナーチャリング(見込み顧客育成)に役立てている事が挙げられます。
一方で、こうしたコンテンツ施策には、制作や運用に一定のリソースが必要です。さらに、成果が出るまでに時間がかかるため、即効性のある広告施策と比べると予算投下を躊躇する企業も少なくありません。しかし、成功事例に共通するのは、コンテンツを重視し、地道に取り組んでいる点です。自社のBtoBサイトでも、安定したリード獲得や信頼構築を目指すのであれば、長期的な視点でコンテンツ戦略を考えることが重要です。
6. SEO対策の重視
SEO対策は、BtoBサイトの集客を支える重要な要素であり、成功事例に共通するポイントです。検索エンジンからの流入を増やすためには、前提として、明確なターゲット戦略が必要であり、それに基づくキーワード戦略とサイトへの最適な実装が欠かせません。
また、関連性の高いサイトからのリンク獲得(リンクビルディング)もSEOの強化に効果的です。
さらに、BtoBサイトの成功事例の共通点として、検索エンジンに好まれるサイト構造になっている事も挙げられます。検索エンジンがクロールしやすい構造であることはもちろん、適切なメタ情報の設定、インデックスの促進といった内部施策が実施されており、コンテンツが検索結果に反映されるよう工夫されています。このような最適化により、SEO効果が高まり、ターゲット層へのリーチが拡大します。
まとめ
本記事では、BtoBサイト制作における7つの成功戦略を基に、成果を上げている事例をご紹介しました。BtoBサイトでは、リード獲得やユーザーエンゲージメント、ブランディング、SEOなど、様々な要素が重要な役割を果たします。そして、成果を上げるためには、サイトの役割に沿った戦略的な構築だけでなく、公開後の継続的な改善も欠かせません。
サイトの構築・運用にあたっては、成功事例に共通する「ターゲットに応じたコンテンツ設計」「効果的な導線」「継続的な運用体制」「SEOの強化」を意識し、長期的な視点で成果向上を目指して取り組んでいきましょう。
BtoBサイト改善はQopoにご相談ください
私たちは、BtoBマーケティングの戦略支援・Webサイト制作に強みを持つ会社です。BtoB領域の豊富な知見を活かし、「制作のための制作」ではなく、「成果創出」に徹底してこだわるスタイルが特徴です。BtoBサイトの改善やリニューアルをご検討の方は、是非、ご相談ください。